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2014-10-28
公園の樹木・クマシデ
敷島公園は、群馬県が管理している運動施設を中心とした区域(17.8ha) と前橋市が管理している松林・バラ園を中心とした区域(18.8ha)に分かれています。
今回は、群馬県が管理している園内の樹木のお話です。敷島公園の景観といえばクロマツが中心ですが、他にもカイズカイブキ、タギョウショウ、イチョウなど14種類の針葉樹があります。
常緑広葉樹は、モクセイ、ツツジ、サツキ、マテバシイ、ヤマモモなど41種類。落葉広葉樹は、サクラ、ケヤキ、ドウダンツツジ、ナツツバキ、モミジなど32種類。合計すると87種、2,700本程度の樹木が、園内で育っています。
今回、園内に3本しかないクマシデ属をご紹介しましょう。
この時期ホップをイメージする長さ5~10cmの果穂をつけるクマシデは、園内をお散歩される方からあの木はなんですか、というお問い合わせを頂きます。クマシデは、分類上カバノキ科、クマシデ属で、その仲間では、最も果穂が大きいのでクマの名前が付いたとされます。四手(紙垂)とは、しめ縄や玉串などに垂れ下がる、細長く切った紙のことで、その果穂を四手に見立てたといいます。
この果穂というのは、種子を抱いた果苞(葉の変形)が、扇状になったもので、夏まで緑色をしていますが、秋に熟すと茶色になります。現在、クマシデ属には、クマシデ、サワシバ、イヌシデ、イワシデ、アカシデの5種類があり、コナラやクヌギと混じっていわゆる雑木林を形つくります。
日本では、新潟県、福島県以南、四国、九州の冷温帯、暖帯上部に分布しています。成長が遅いため、材は堅く、農具の柄や炭材、シイタケの原木として、利用されています。
園内では、上毛新聞敷島球場の正面に近い園路脇でご覧になれます。
《参考文献:敷島公園樹木台帳、平成11年3月、(財)群馬県公園緑地協会》
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